公開日: 2019.12.23 - 最終更新日:2019.12.23

暖冬って何者?

佐藤英明佐藤英明
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前回、いよいよ冬本番ということでスタッドレスタイヤの記事を書かせていただきましたが、その後、ほとんど寒くならず、記録的な暖冬状態で進んでいる令和元年最初の冬。
寒くならなければ「暖冬」の一言ですまされてしまうのですが、そもそもこの「暖冬」って何者なんでしょうか?

以前、気象予報士の試験をギリギリ不合格になった佐藤が解説いたします。

「暖冬」とは?

よく聞く「暖冬」という言葉ですが、暖冬の定義は、冬期3ヶ月間の平均気温が平年より高い、という事になっています。ここで言う平年というのは、現在は気象庁の統計で1981年から2010年までの30年間の資料を基に計算されています。
つまり「暖冬」というのは3ヶ月間の結果ということですので、この12月が暖かくても実際は「暖冬」ではなく「暖冬傾向」という方が正しいですね。

暖冬は地球温暖化が原因?

よく暖冬傾向になると、すぐに「地球温暖化の影響が~~」と言われることが多いですが実際はどうなのでしょうか。
確かに温暖化の影響で地球の気候が変化しつつあるのは事実です。ですが、例えばこの12月が暖かかったとしてそれがすぐに地球温暖化と結びつくのは少し違います。
この12月の暖冬傾向が地球温暖化が原因かと言われると、そうではありません。
原因は偏西風の蛇行具合によるものです。
今年の12月は偏西風があまり南へ蛇行していない為、地球の北側、北極やシベリア付近にある寒気が南下してこないのが原因です。

結局、この冬はずっと暖冬?

この12月、ほぼずっと暖かかった訳ですが、実は上の図のようにシベリア付近には-42℃という超一流の寒気が蓄えられています。(図はイメージです)
これが偏西風の蛇行で南にちぎれて流れてきたものが、日本ではいわゆる「寒波」と呼ばれているのですが、今年はまだ偏西風の南への蛇行が見られない為、本格的な寒波が来ていないということになります。
現在、暖かい日本の北側には、つまり日本の頭の上にはとても寒い寒気の塊がスタンバイしている状態で、いつこれが日本に降りてくるか分からない(偏西風の蛇行次第)とうことで、分かりやすく言えばテレビのお笑いで頭の上に冷水が入ったタライをスタンバイされている状態と言ったところでしょうか(笑)

帳尻合わせが得意な地球さん

気象予報に携わる者の世界ではよく「地球の帳尻合わせ」という言葉が使われます。
どういうことかというと、極端な少雨が続いた後には、災害級のような大雨が降り、結局1年や2年を通して見ると降水量の帳尻が合ってくる、といったことです。
この冬も今のところ平年に比べて雪がまったく降っていない状況ですから、そのうちそれを取り返すかのように大雪が降ったりするかもしれません。
暖冬傾向ではありますが、大雪への備えもするに越したことはないと思います。

また滋賀県に関しましては周辺の山々に雪が積もらないとミネラルたっぷりの春の雪解け水が琵琶湖に入らずに水草や水生動物が全く育たないという環境の大きな変化となってしまいますので(2019年がそうでした)、生活には少し支障は出ますが、やはり冬は冬らしくある程度は雪が降ってくれるのが良いかもしれませんね。

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佐藤英明

佐藤英明

中島商事株式会社の佐藤です。主に北方面の卸営業を担当しております。
「よく働き、よく遊べ」が自分のモットーで、生き急いでいるんじゃないかとよく言われるほどとにかく行動しております。
水と緑に囲まれた生活に憧れて滋賀県に移住してきましたが、誰よりも滋賀県を愛していると自負しております。
暮らしに役立つ情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。