この冬は久しぶりに寒い冬となりましたね!
年末と正月明けと2度に渡って強い寒波がやってきました。
久しぶりの雪に困ったり喜んだり様々な街の風景が見られましたね。
実はこの2度の寒波、非常に特徴のあるものでした。簡単に解説しますので雑談のネタにでも使っていただけると幸いです。
①近江八幡まで積もった年末寒波
年末の30日から31日にかけて滋賀県中部から北は本格的な降雪となりました。
中島商事のある東近江市でも約30~40センチの積雪となり、交通にも障害がでました。
ではなぜ、この時の寒波では近江八幡ぐらいまでしっかりと積雪するほど雪が降ったのか?
それは「風向き」によるものです。滋賀県の積雪は天気図の等圧線から読める風向きで大まかな予想ができるのです。
では、一番降雪が強かった12月31日未明の天気図
滋賀県の辺りを通る等圧線にご注目ください。
日本海から降りてきた線がクイっと曲がって、まるで琵琶湖に沿っているようになっています。
風というのは等圧線の向きと大体同じ方向に吹くので、北からやってきた雪雲を伴った非常に冷たい空気が敦賀湾から遮ることなく滋賀県へやってきて広範囲に強い降雪をもたらせたのです。
②滋賀県の最北端にしか降らなかった年明け寒波
テレビなどで「年末を上回る最強寒波」と繰り返し報道され、寒波が来ると言われていた前日ぐらいには皆様も「明日ぐらいから大変そうですね~」とお話されてのではないでしょうか。
天気予報でも東近江市から北はガッツリと雪マーク。しかし、この寒波では滋賀県はほとんど降らないと予想しておりました。
その理由は下記の天気図、一番寒気が強かった1月8日です。
滋賀県の上、能登半島の下辺りを通る等圧線にご注目ください。
日本海の北から張り出してきた寒気は日本の手前でぐっと右の方に曲がっています。
つまり、風は北風ではなく西風。雪雲は日本海の上で発生しますので、日本海の西から来た雪雲が最初にぶつかるのが福井県や石川県となるのです。実際に福井県や石川県では災害レベルの大雪となってしまいました。この大雪の原因となった「JPCZ」についてはまたPart.3で。
では、西風では滋賀県に雪は降らないのか?ということですが、たまに千切れて流れてきた雪雲により雪がチラつくことはありますが、しっかりと積雪するほどは降りません。西風で雪雲が日本海から滋賀県まで来るには島根県や鳥取県の山地、丹後半島の山地、京都亀岡あたりの山地を通って来るので、滋賀県に到着したころには雪雲は無くなっているのです。
滋賀県の都市伝説?のように言われている「北雪・南雪」ですが、実は気圧配置による風の向きで左右されるのです。
もし、今後の寒波の予報で等圧線が滋賀県に向かって上から下へ真っすぐ来ているような予報が出た場合は滋賀県中部の方々は雪への準備をしておいても良いかもしれません。もちろん、自然のことですので確実というのはありませんが、ご参考までに。
中島商事株式会社
TEL:0748-48-2301

佐藤英明
「よく働き、よく遊べ」が自分のモットーで、生き急いでいるんじゃないかとよく言われるほどとにかく行動しております。
水と緑に囲まれた生活に憧れて滋賀県に移住してきましたが、誰よりも滋賀県を愛していると自負しております。
暮らしに役立つ情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。

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